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沈花繚乱

56,592 字

幻想青春群像劇

"境内の木々は知っている。散ってもまた咲く、君たちの物語を。"

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第十九章

溶心端始
陽子と望篇一

音楽教室から戻ってきた陽子は、机の中に何かあるのを見つけた。
プリントが入っている!
誰が入れたのかは、わからない。
どうしよう。
でも、悪い変化ではない。
陽子はまわりを見回した。
望と視線があった。目を伏せる望。
陽子は、歩き出す。

望が突然、走りだした。その後姿をみて
陽子は少し可笑しくなってきた。
手足がバラバラなんだけど、前に行こうとする気持ちが、
勝っていて、胸を突きだし走っている。

見つめているうちに、廊下の角を越えた。
もう、どこにもいなかった。

ついに声を出して笑ってしまった。
皆怪訝そうに通り過ぎて行ったけど、
それが全然苦痛ではなくなっていた。
手には、しわくちゃになったプリントを握りしめていた。

── 第16章 了 ──

読んでくれてありがとう。良かったら作者にスキを送ろう。

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