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夢うつつ

赤間世穹

9,466 字

幻想文学/私小説的夢日記

"その悪夢は、あまりにも美しい。目覚めても、あなたはまだ夢のなか。"

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ファンタジーの世界

   一日目

 大きな樹。太い幹。
 御神木のような大きさではなかった。明らかにファンタジーの世界だった。
 モノクロの世界。色がないが、手にとるように分かる。
 ああ、いい場所だ。
 よくあるイメージの魔法使いが空を飛んでいる。
 気持ち良さそうに、飛び交っている。
 僕は見上げる。
 素晴らしい光景に、子供のように目を輝かせる。
 場面は変わり、どこかの山中の道を歩いている。現代的な道はない。しっかりと世界が構成されているようだ。夢なのに、夢の様にあやふやな光景は見当たらない。
 だが、やはり音がない。
 空気感の様なものは感じる様な気はするが、音は感じられない。
 道を歩いているところを第三者視点から、少し上の方から見ていた。自分らしき人物と、他の人物が歩いている様子が見えた。
 しかし、そこで目が覚めてしまった。

   二日目

 一日目と同じ夢。

   三日目

 視点が、少しずれていた。
 大きな樹が見えるところは同じだ。だが、空まで見上げることはなく、次の場面へ移ってしまった。
 次の場面は、やはり山中の道。しかし、その場面はずっと続く。
 進んでいるが、進んでいない。
 ずうっと、モノクロの画面。
 サイレント映画でも見ているかのような、そんな錯覚に陥る。
 不思議な感覚が続いて少しすると、目が覚めてしまった。

 それから、この夢を見ることは無くなった。

── 第3章 了 ──

読んでくれてありがとう。良かったら作者にスキを送ろう。

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