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君は愛しのバニーちゃん

天音ろっく

9,451 字

変態的純愛コメディ

"チャラ王子、家庭教師に変身!その下心、もはや芸術。"

パンツにおっぱい!!! ……最高かッ♡♡♡ 【下心満載のチャラ男家庭教師(21)✖️純真無垢な中学生(14)】 今日もピッチリと七三に髪を固め、ダサ眼鏡の仮面を被って下心満載で家庭教師に勤しむ。 そんなどうしようもない男の、おバカな初恋奮闘物語──。 昔からモテ男でチャラ男な瑛斗は、大学でもその名を知らない人はいない程の超がつくほどの有名人。 合コンに行けば百発百中、狙った女は逃さない。落とした女の人数は数知れず……。 そんな百戦錬磨な瑛斗(21)も、ついに本気の愛に目覚める!!! そのお相手は……なんとまさかの中学三年生! 天使のように愛らしい美兎を前に、百戦錬磨の瑛斗も思わずノックダウン。 パンツやおっぱいの誘惑に時々(いや、結構毎回)負けつつ、今日も瑛斗は純愛を貫く……っ!! だってそれが、恋ってもんだろ!? 突き抜けた変態的思考で送る、ハイテンション・ギャグコメディ! だけど── そこにあるのは紛れもなく純愛(下心120%)なんだ! ◆完結ヴァージョンはリンク先に掲載中です◆

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レッツ、いちご狩り!

「なぁなぁ〜、最近瑛斗ってやけに付き合い悪くね? 前は合コン三昧だったくせに、もう二カ月は行ってないよな。お陰様で俺も枯れる一方だよ……」

 恨めしそうな顔を浮かべながら、首を直角に曲げて俺の顔を覗き込む健。まるで壊れたブリキの玩具だ。

「なんだ、健知らないの? 瑛斗はね、今本気の子がいるから無理だよ」

「なんだよ、チクショー! やっぱ彼女がいるのかよっ!」

「いや、まだ彼女ではないらしいんだけどね」

「えっ!? あの瑛斗が狙った女とまだ付き合ってないとかっ! そんな事あんの!? えっ! 大和やまと、その女見たことある!?」

「いや、『うさぎちゃん』って名前しか知らない」

「……あっ! その名前! 俺もこの間聞いたっ! おい、瑛斗! 誰だよその『うさぎちゃん』て!?」

 興味津々といった感じで俺を見つめる健と大和。

(そんなに見つめたところで、お前らに会わせる気なんて微塵もないけどな)

「史上最強に可愛い天使だよ」

「……えっ!? お前が天使とか言っちゃうわけ!? 俺のエンジェルをバカ呼ばわりしたお前がっ!?」

 チラリと二人の様子を流し見てみれば、さも驚いたような顔をさせている健。大和はといえば、それは面白そうにニヤニヤとしている。

「へぇ〜、随分とご執心なようで。で、いつそんな子と出会ったの?」

(フッ……。そんなに聞きたいなら聞かせてやろうじゃないか。あの、天使が舞い降りた穏やかな午後の日のことを……)

「あれは……満開に咲き誇っていた桜が、見るも無残に全滅した頃のある日の午後だった」

「なんだよ、そのナレーションみたいなの……。しかも下手すぎ」

「煩い! 黙って聞けっ!」

 ──あの日。
 バイトでやっているモデルの仕事がドタキャンになり、大学に行く気にもなれなかった俺は、そのまま真っ直ぐ自宅へと帰ることにした。

 その日は何の気まぐれか、いつもなら絶対に通らないはずの道を歩いて帰っていた俺。いや、無意識に導かれていたんだと思う。
 普段なら絶対に歩かない時間帯に、絶対に通らない道のり。あの時は気付けなかったけど──。

 あれはきっと、運命だったんだ。

 ふと、何気なく通りがけに公園を覗くと、天使のような無邪気な笑顔を見せる、それはそれは可愛い女の子がいた。立ち漕ぎでブランコに乗るその姿は、まるで羽を広げて天を舞う天使のよう。
 俺は吸い寄せられるようにして天使へと近付くと、そこで雷に打たれたかのような衝撃を受けた。

『キャーーッ!!! 大丈夫ですかっ!!?』

『……えっ!!? 何この人!!? 今、自分からぶつかって来たよね!!?』

「……いや、それただブランコにぶつかっ──」

「煩い! 黙って聞けっ!」

 地面に寝転がる俺を心配そうに見下ろすその姿は、まさに地上に舞い降りた天使。

『あ、あの……。大丈夫ですか……?』

『やめなよ美兎っ! この人絶対危ない人だよ! 格好だってホストみたいだしっ! 変な因縁つけられるよ!?』

『で、でも……倒れてるのに放っておけないよ』

『放っときなよ! 勝手に自爆してきたのこの人だしっ! 怖すぎっ! ……しかもなんか笑ってるし! キモッ!』

 なんだか酷い言われようだったが、そんなこと俺にはどうでも良かった。ただ、目の前に広がる光景に酔いしれていたんだ──。

(なんて最高なアングル……)

『……パン……ッ』

『ぱん……?』

『……!? 美兎の持ってるパンじゃない!? 早く、それ渡して行こっ!』

 天使の持っていたパンを奪い取ると、俺に向かって雑に投げつけた堕天使──改め悪魔。そのまま天使の腕を取ると足早に俺の元から去っていく。
 一人残された俺は、その場から動くこともできずにただジッと先程見た残像を眺めていた。

 パンツ越しに見えた麗うるわしの天使を──。

「パンツが良かっただけじゃねーかよ!」

「……ちげーわっ!」

「いや、今のお前の話からはパンツへの熱意しか感じられなかった」

「っざけんな! 俺の純粋な気持ちをみくびるなっ!」

「……まっ。パンツなんて腐る程見てきただろうし? 瑛斗にしたらどーでもいいよな、そんなの」

「……おいっ!! うさぎちゃんのパンツは別格だ!!!」

「やっぱパンツかよ……」

「ダァーッ!! ちげぇーつってんだろ!?」

 俺の純粋な気持ちを全く信じようともしない二人に、呆れて溜息が出る。

(俺は純粋にうさぎちゃんに恋してるんだっつーの!)

「で、たまたま運良く親同士が知り合いで家庭教師をすることになったんだ?」

「バーカ、運良くじゃねぇよ。運命な、う・ん・め・い!」

「あー、はいはい。……で? いつ会わせてくれるの? 『うさぎちゃん』に」

「は? お前らに会わせるわけねぇだろ!」

「はぁ!? なんでだよー! 『うさぎちゃん』のお友達紹介してくれよ〜!」

「ふざけんなっ! いちごのパンツは俺だけのもんだっ!」

「は……? いちご? え、高校生ってそんなパンツ履くの? なんか萎えるわぁ……」

「バカ言え! フル勃○だろっ!」

 
 神聖なるいちごのパンツの良さがわからないとは、なんとも哀れな健。

(俺なんて想像するだけで今にも昇天しそうだわっ! ……ま、それも美兎ちゃん限定でなんだけど♡♡♡)

「じゃ、俺もう行くわ」

 美兎ちゃんの顔を想像するだけで思わず顔がニヤケてしまう。

「あー、今日もカテキョ?」

「そっ。レッツ、いちご狩り!」

「いちご狩りって……。カテキョだろ」

 ルンタッタ・ルンタッタとスキップで走り去る俺の背に向けて、呆れ顔の大和は小さく溜息を吐く。その横で、「やっぱパンツじゃねぇかよ」と小さく呟いた健の声は、俺の耳に届くことはなかった。

── 了 ──

読んでくれてありがとう。良かったら作者にスキを送ろう。

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