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literalconnotation ─ なみだの魔法円から現れたのはあたしでした。

連載中(書きかけ)

有城 砂卯

33,329 字

異世界ファンタジー、自己再生の物語

"涙の魔法円から現れたのは、新しい『あたし』だった。これは、傷つき、そして再生する魂の物語。"

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EX/Detour≒Invisible rays

「ありゃ?」

 主の声が響く。

「なんか元気なのがすり抜けたよ。そっちに着いたら好きにしていいよ」

 なんとも主らしい通達だ。
 と、なると厄介なのはあいつだ。
 あたいは仕事の手を止め、腰をあげる。
 ……ふふん。随分この体にも慣れたものだわ。

 あいつの部屋の前には、もぐもぐと反芻をするツレがいた。

『待たせた?』
『別に』

 何の変わりもない、いつも通りのやり取り。
 合図もせずにやつの部屋を開ける。

 いつもヘラヘラとしまりのない顔が、獲物を捉えるが如く真剣に一点に向けられている。
 部屋の中央の、敷物の上。
 移動以外に使うこともない陣を張り、創出を行っている。

『珍しいことしてるね』
『俺らの声も聴こえてないみたいだし。こちらからも霧がかかっているようだ』
『……ろくでもないことになりそうだね』
『間違いない』

 陣の中央が人形を象どる。

『……やっちゃったね』
『やっちゃったな』

 やつはそのまま、ソファに突っ伏すと、陣の中の人形に緩やかに魔力を流している。
 ……はあ。

 人形に向けて、あたいらも魔力を加勢する。
 ようやくあたいらに気がついたやつが、『手伝ってくれるんだ?どういう風の吹き回し?』
 と言ってくる。

『お前がどうなろうと構わんが、主様に障りがでるからな』
『それだけだよ』
『そっか。そうなるか。まあそれも一瞬のことだけどね』
『僕であるなら主に些事でも負担を与えるな』
『ふふん』

 こいつのことだからどうせ余力は残してる。
 ……はああぁ。
『二度目。諦めろ』

 えらく精巧に作られた人形に、一時的な仕上げを施す。
 
 ぱちん。

 途端、ムッとするやつを、したり顔で見てやる。

 もぞもぞと動き出す人形。

 ――――
 …………なんだこいつ?
 

 

── 第5章 了 ──

読んでくれてありがとう。良かったら作者にスキを送ろう。

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