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生まれ変わったら縁を切りたい

洞施うろこ

815 字

日常系コメディ

"幼馴染の「キモオタ」に振り回される、共感と爆笑の日常。"

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 生まれ変わってもあなたと、なんて言われて怖気が立った。なにせ同性だ。しかも幼馴染みだ。オマケにコイツはいわゆるキモオタだ。
「……キッショ」
「ちょっと待ちたまえヤマト殿! 何か勘違いしておらぬか!?」
 勢い付いてノブが顔を寄せてきた。いやいやいや、キモい以外の何物でもないが!?
「勘違いかどうかの問題じゃねえよ。いきなり何を言い出しやがる」
 ノブを押し遣りながら文句を言うと、奴はカバンを探り出した。そして何やら四角いケースを取り出す。――って、またゲームかよ……
「これ! この『彼方からキミへ』のミツホの名シーンに決まっているではないか! ずっと恋の当て馬と自分を卑下していたミツホが、主人公との別れの時に口にした――」
「いや別れの時って何!? ギャルゲで別れんのかよ!」
 ゲームのパッケージは明るい背景に五人の制服姿の少女が描かれている。これで別れの時って何だよ。ギャルゲってもっとこう……ラブラブ? な終わり方すんじゃねえのかよ。バッドエンドか?
「それがミツホルートの素晴らしいところであるよ。ありきたりな終わり方ではない。ようやく絡ませた心が淡く消えゆくその儚さがだな……」
「あー、はいはい。わかったって。つか近寄ってくんなキショい!」
 語りながら寄ってくんな! コイツはいつもいつも……!
「いいや、ここでヤマト殿にも『かなキミ』の真の魅力を伝えねば! というわけでだな――」
「いいから離せっての! 来んなああぁっ!!」
 そこからとっ捕まって、俺は三時間近く『かなキミ』の魅力とやらを説かれる羽目になってしまった。
 押し付けられてそれをプレイしている間にノブは別のギャルゲにハマり、また俺に押し付けようと画策してきた。移り気な奴だ。
 かくいう俺はまんまと『かなキミ』のノノカというキャラにハマってしまったんだが、ノブには絶対に明かすまいと心に決めたのだった。

── 了 ──

読んでくれてありがとう。良かったら作者にスキを送ろう。

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