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夜、消えたい

waka

1,091 字

現代文学、内省小説

"深夜のコンビニ、人気の無い公園。消えたいと願う夜、彼女が見つけたものは。"

私は、消えたいの続きの話です

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仕事を辞めてから、2ヶ月。
私、朝津美春は誰にも迷惑かけずに消えるならば人目少ない夜がいいだろうと思って、深夜ごろに外に出るようになった。 

「はぁ」

ため息のような声がこぼれた。
不安か疲れか、どちらでもいいかと心の中でやれやれとジェスチャーをする。
最近観た海外ドラマの影響だろう、たぶん。
ハッと自分の目的を思い出した、こんなバカなことをしている暇はないのだ。
そうだそうだと思い出した。
目的を達成するためにまずは人があまりこなさそうな場所を探さなくては
「よし」
と少し気合いを入れて仕切り直した。

さて、仕切り直して15分ほど歩いただろうか、
長丁場になりそうと考えてはとりあえず近くのコンビニへ向かった。
いつもそこのコンビニを使っている。だから店内に入ってお茶とおにぎりを買うのは慣れたものだ。
そろそろ常連になるころだしいつものとか言ったとしても伝わるだろうなんて馬鹿げたことを考えながらもレジへ向かった。

「いらっしゃいませー」

と覇気のない声で店員さんが出てきた。
たまに見かけるメガネをかけた大学生ぐらいの女の子だ。彼女も大変だなと思う。でも、終電すぎでも見かけたのだから歴戦の猛者なのだろう。そういえば、自分も大学時代は深夜帯のバイトしてたっけ、あの時はまだ自分に対して嫌いって感情はなかったな。今はどうかね、嫌いって感情を超えて消えたいまで行ったがね、かッ悲しくなんてないし
とまた馬鹿げたことを考えていたら

「486円です」

と会計を彼女が告げた。考えごとをしていた私は少し反応が遅れたが

「paypayで」

とスマホで決済を済ませ、店内から出た。
若きアルバイターに心の中で敬礼して。

コンビニを出ると時間は深夜3時になるところだった。あと一時間もすれば起きてくる人も増えてくるころだ。
美春は少し足早で人気が少ないであろう森林公園に向かった。

コンビニから歩いて20分、公園に着いた。
普段は60代ぐらいの夫婦や犬を連れて散歩する人が
公園内にいるのだが今のところはいなさそう。
(ここなら夜はあまり人がいないから良さそうだな。)
夜であればだけど。
さっき言った通り日中は人がそれなりにいる。
だから迷惑をかけずには難しいところだろう。
わかってはいたが迷惑をかけずとは夜ならばいいという訳ではないようだ。
ちょっと疲れたから、ベンチでまだ暗い周囲に溶け込もうとしてみる。
もう朝か。

「また今度」

って夜に言わなきゃ。

── 了 ──

読んでくれてありがとう。良かったら作者にスキを送ろう。

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