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鱗

赤間世穹

256 字

神話的掌編、静謐なファンタジー

"誰も知らない、星を護る龍の孤独。"

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その龍は、たった一頭で世界を救えるらしい。
ある界隈に残る伝説では、宙を泳ぐ巨竜は、古来より岩石から星を護る、と言われていた。「天海竜」と呼ばれるそれは、頑丈な鱗を持っていて、どんな環境でも耐えられる体をしていた。それは古代に生息した恐竜のような姿でもあり、中国の伝説にある竜のようでもあり、西洋に伝わるドラゴンのようでもあった。
彼らは群れを成すことはなく、生まれてからたった一頭で、人間からすれば永遠に近い長い時間を生きていく。
その鱗が剥がれ落ちる場面は、誰も知らない。
この世界はあまりにも広すぎるから。

── 了 ──

読んでくれてありがとう。良かったら作者にスキを送ろう。

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