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残雪

赤間世穹

342 字

静謐な筆致で描くSF掌編

"その星で初めて触れた輝きは、さくっとほどけ、じゅわっと溶けた。"

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降り立ったこの場所は、肌寒い風が吹き抜けるも、暖かな日差しが出迎えていた。
木々は青く、花は逞しく咲き、鳥たちは木の実をついばみあって食事している。動物たちは自由に悠々と暮らしている。
美しい星だ。
ところどころにある青白く輝く物体は何だろう。近づいてそっと手に取ってみると、冷たい。匂いを嗅ぐと、ただ雨と地面の香りがする。口に含んでみると、さくっ、とほどけ、じゅわっと溶けていった。少し持っていこう、と鞄から瓶を取り出して入れていく。
手元の小型ホログラムコンピュータ端末を操作し、白い物体の写真を撮って調べてみるも、解析不可。この星特有の現象結果なのかもしれない。
本当に、美しい星だ。
さぁ、と風が吹き抜ける。
早く、弟を探しに行かなければ。こんなことをしている場合ではないな。

── 了 ──

読んでくれてありがとう。良かったら作者にスキを送ろう。

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