第1話
○東京某駅、待ち合わせ場所
ロイ「む、来ていただき感謝する」
アイナ「😮……え、ええ。(こんなイケメン
が……??SNSだと真っさらで、新しく
作ったんだろうなーみたいな垢だったけ
ど、怪しすぎて無視してたら、自分はあの
SIGMA芸能プロダクションの社長の息
子だーなんて……ますます怪しいで
しょ!!でもまあ色々調べたらがち?ぽ
い?し……で、来てみたらこれだし
何!?)」
ロイ「ふむ……エトは来づらいだろうか、迎
えに……いや、その前に連絡してみるか」
アイナ「🤨……(え?あんた気まずくないわ
け??なんでそんなひとりでブツブツ言え
るの??てかここだけ見たらカッp……は
あ!?あたしバッカじゃないの!?バカ
バカバカバカ……はあ……)」
メル「えっと……あ!もしかしてロイく
ん?」
ロイ「む、来たか」
メル「やばぁ!超イケメンじゃん!」
アイナ「……(何こいつ!あたしの王子に
馴れ馴れしい……!!💢ん?あたしの王
子?は?何それ?!さっきからなんなのよ
アホ!バカ!)」
メル「可愛い子もいるじゃん!よろしく
ね!」
アイナ「……ヨロシク……(何よ見る目ある
じゃない)」
ロイ「もう一人いるのだが……連絡がつかな
いな、自宅へ迎えに行くしかあるまい」
アイナ「家?」
メル「やばい状態ってこと!?」
ロイ「家庭環境がなかなかハードでね。皆、
僕の車に乗ってくれ」
浅葱色の自動車にロイが近づき、後部
座席側の扉を開けて乗るように言った
アイナ「(スマートすぎる……!好
き……!!)」
メル「じゃあお邪魔しまーす!」
アイナ「あ、ちょっと!なんで先乗るの
よ!」
メル「(アイナの耳元でこっそり)運転して
るロイくんのこと見たいでしょ?」
アイナ「……😳!?はあ!??」
メル「☺️☺️」
ロイ「どうかしたか?」
アイナ「なんでもない!!」
ロイの運転でエトの自宅まで向かう
× × ×
○マンション前、専用駐車場
アイナ「🫣……(心臓止まるかと思った……
何よあんな、反則でしょ!!綺麗すぎ美し
すぎ意味わかんない……)」
メル「☺️(ロイくんにメロメロしてて可愛
かったな〜)」
ロイ「僕が迎えに行く、君たちはここで待っ
ていてもらえるか?」
メル「みんなで行った方が良くない?」
ロイ「ふむ……そうか、ならば来て欲しい」
○マンションの一室の前
ロイが呼び鈴を鳴らす
ロイ「…………物音は聞こえるな」
アイナ「え??聞こえないけど……?」
メル「耳がいいなあ」
ロイ「……」
途端にドアが開く
エト母「ねえ!?あたしを置いていくの!?
どうして!?あんなに良い子だったのに!
エト!行かないで!母さんを1人にする
の!?」
エト「……俺はもう、あんたの息子じゃな
い……それじゃあ」
エト母「ちょっと!!待ちなさい!!」
エト「……あっ、ロイさん……ごめんなさ
い、もしかして連絡……」
ロイ「😌……問題ない。行こうか」
エト母「あんたたちの仕業ね!?あたしの可
愛い息子を洗脳して!!」
エトを背後に回してロイが前に出て、
エト母の頬を鷲掴みする
ロイ「その口を閉じろ。もう貴方のおもちゃ
では無い、いや、そもそも誰のおもちゃで
もない。エトはエトだ。意思を尊重出来な
いのならば今すぐに身を引け。事務所から
通達はあったはずだ。貴方はもう無関係、
エトはこれから僕たちと共に新たなステー
ジへ向かう。そこに貴方の席はない」
そこまで言って手を離して三人と一緒
に車へ戻る
エト母「………………(放心してその場にへ
たり込む)」
× × ×
○車中
エト「……ありがとう、ロイさん」
ロイ「仲間の危機に馳せ参じたのみだ」
メル「超かっこよかったよね!やっぱ何して
も絵になるな〜ね!」
アイナ「……え!?え、ええ、そう
ね……?」
メル「☺️(横から何してたのか見えたのか
な〜?可愛いなあ〜)」
ロイ「これから向かう先は、活動拠点とする
場所だ。僕が昔から世話になっている場所
でもあってね」
メル「どんな場所なんだろうね!楽しみだ
な〜」
ロイ「森の中にあるが、電波は届くし建物自
体も清潔で徹底的に管理している。何も心
配する必要は無い」
エト「森の中……?」
アイナ「こんな都会で森なんてあるの?」
ロイ「郊外にある……その拠点の近くに祖父
母の家があってな、我々の味方をしてくれ
ている。全て話してあるから、何か必要な
ことがあれば頼りたいが」
メル「協力してくれる人がいると心強い
ね!」
アイナ「祖父母ねー協力ったって老人に何が
出来るわけ?」
メル「若いなあ」
アイナ「何よ!」
ロイ「年老いてはいるが、祖父はその拠点の
建物を建築した建築のプロ。祖母はその場
所を昔画家として使用していた。今はデジ
タルを使ってデザイナーをしているよ。今
でも現役だ、二人ともな」
アイナ「…………あんたの家、チート過ぎな
い?」
メル「すごい家だね!金持ちって感じだな
あ」
エト「………………なるほど、これでこうな
るんだ……」
ロイ「うん?」
メル「確かに納得だね!」
ロイ「もうすぐ着くぞ」
メル「はーい!」
エト「ちょっと楽しみ」
アイナ「…………」
× × ×
○拠点到着
アイナ「😮……(めちゃくちゃモダンタイプ
の平屋……!?)」
メル「思ってた以上に綺麗だし広そう!す
ごーい!」
エト「😮……」
ロイ「中を案内しよう」
玄関から近い順に案内していく
ロイ「リビングと、隣室は防音室。防音室は
元々作業に集中したい時に使っていたそう
だ。トイレや浴室と、あとは空き部屋が複
数。その内のひとつは絵の具の汚れが残っ
ているが、気にならないのであれば使って
もらって構わない」
アイナ「部屋全部広いのね……すご……」
メル「ねー!めっちゃ楽しい!すごい!」
エト「ここで暮らしていいって本当?」
ロイ「勿論だ。僕もどうにかここに移り住み
たいんだが……」
メル「あたしもここに拠点移したいなあ」
ロイ「母親はいいのか?」
メル「基本的に全面的に協力してくれるタイ
プだから、一応全部話して好きにやってき
な!って言ってもらってるからさ、多分全
然OKしてくれると思うよ!てか防音室使
いたい!」
ロイ「ふっ、そうか。ならそうするといい」
アイナ「…………(この人たちには、協力や
応援してくれてる身内がいるんだ……なん
で、あたしには……)」
メル「アイナちゃんだっけ?アイナちゃんも
ここに移ってきたら?」
アイナ「はあ?アイナはこれでもJKなんで
すけどー」
メル「うっ……!!若々しい……!!」
ロイ「通えるならばどちらでもいいだろう
が、難しければ自宅からここへ来てもらう
ことになるが、アイナは家が近かったか」
アイナ「まあ……近いけどさ」
メル「でもそっかあ、高校生ならちゃんと勉
強はしとかないとね!てかよくご両親許し
てくれたね?」
アイナ「息抜きならいいんじゃないか、っ
て」
ロイ「息抜きか……」
エト「あんまり、応援してくれてない感
じ?」
アイナ「……まあ、現実主義ってやつ?絵と
か作曲とかしても、将来どうするのかって
ことしか聞いてこないし」
メル「うっうっ……😭うちにおいで……あた
しの妹になって……😭」
アイナ「うるさいわねもう!」
ロイ「とりあえず、これからのことを話し合
いたい。今日は何時まで居られそうだ?」
アイナ「家は近いし、遅くならなければ多
分、平気じゃない?」
ロイ「よし、ならば早速作戦会議だ」
× × ×
○拠点、リビング
リビングに設置されている黒板を使っ
てメルが話し始める
メル「ハロハロー!貴田凮メル!23歳!こ
れからロイくんにかわって私が司会を努め
させていただきまーす!✌️」
アイナ「何であんたなのよ🤨」
ロイ「彼女はVTuber、パトリシュ・
ヴァン本人でね。ゼロから成り上がった先
輩として色々と学ばせてもらおうかと」
アイナ「😮……はあ!??あの!??あたし
でも知ってるよ!?切り抜きとか見たこと
あるし……あれ、確かに声……」
メル「声でバレるな〜とは思ってたけどここ
までバレてないの逆にすごい!」
ロイ「まあともあれ、まずは自己紹介からし
てみようか」
メル「そうしよ!あたしはもういいよね?
じゃあロイくん!」
ロイ「うむ、任された。僕は紫久間ロイ、S
IGMA芸能プロダクションの社長の息
子、だがそれが嫌でね。今は大学に通いな
がら様々なことを学んでいるよ」
アイナ「嫌なの?」
ロイ「勝手に決められるのがどうも嫌でね。
父に引き取られる前から、僕の居場所は祖
父母とここだけだったさ」
エト「引き取られるって、ロイのところもも
しかして離婚してるの?」
ロイ「そうだ」
アイナ「ロイのとこもってあんたも?」
メル「じゃあ次はそのまま君のこと聞いてみ
よっか!」
エト「うん……俺は須東エト、SIGMA芸
能プロダクションで子役から最近まで色々
やってた、けど、母……あの人が掻き回し
て、というか最初から全部あの人がしたく
てしたことで、俺の意思は最初からなかっ
た」
アイナ「……あんた、あれの……子役からっ
て、CMとか出てるよね?ドラマも、え?
がち?全然雰囲気違う……」
エト「求められるままにやって来たから、本
当に、俺がしたいことなんて、今でも分か
らない」
メル「うっうっ😭しんどい😭」
ロイ「その中で両親が離婚か。まあ無理もな
い話だ」
アイナ「……」
メル「じゃあアイナちゃん!」
アイナ「……ふん。羽十波アイナ、ぴっちぴ
ちの17歳!高二、好きなのは可愛いあた
しと、あたしの絵と音楽!よろしくー」
メル「若い!可愛い!よっ!天才!」
アイナ「うっさいわね!」
ロイ「これは賑やかになりそうだ」
エト「もうだいぶ賑やかだけどね」
メル「ではではーこれから戦略指導を開始し
ます!」
アイナ「戦略指導って……」
メル「まずはロイくんがグループを始めた
きっかけとなるアイドルについて聞いてみ
ようかなーって思います!ハイ!🤲」
ロイ「そうだな。僕は元々ボーカロイド楽曲
を制作しつつ傍らでセルフカバーや生身で
歌うための曲を作っていた。楽曲提供など
もしていたが、あまり伸びなくてね。そこ
でたまたま、SIGMA芸能プロダクショ
ンのライバル事務所の看板アイドルユニッ
トであるスターライズヘブンのライブ映像
を見る機会があってね。衝撃を受けたと同
時に、これだ、と」
アイナ「んー聞いたことあるような?」
メル「あれ!?知らない?!スターライズヘ
ブン、6人組の男女混合ユニットで、ス
ターライズエンターテインメント社のオー
ディションで勝ち残った伝説と呼ばれるア
イドルグループ!!もうトップオブトップ
だよ!元がオーディションだから最初から
追ってるファンとかもう我が子のように可
愛がってると言われるくらいね、めちゃく
ちゃ親しみのある、でも届かないような太
陽のようなアイドルグループだって!」
アイナ「へーすごいのね、でも6人でしょ?
うちは4人じゃん」
ロイ「4人が丁度いいと思ったというのと、
僕が纏められるのなら4人までと思って
ね」
アイナ「絶対そんなこと無さそう」
メル「わかる〜」
アイナ「でもあたしたちは光って感じじゃな
いと思うけど」
ロイ「そう、僕たちは目指すべきは頂点、だ
が彼らのように眩い太陽になろうとは思っ
ていないし、彼らをまるきり模倣するつも
りは毛頭ない。僕たちはもっと、心にダイ
レクトに伝わるような、いわば堕天して彼
らが救いきれなかった、あるいは届けられ
なかった影の者に届けられるように」
アイナ「つまり?」
メル「アイドルのトップになってやろう!大
人たちを見返してやろう!」
ロイ「それでいい」
アイナ「そう言われるとあっさく聞こえるわ
ね」
ロイ「模倣ではない、しかし目指すべきは同
じ」
エト「……出来るのかな?」
メル「あたしに任せて!みんなで作戦会議
だ!」
× × ×
メル「まず!えーっと、スターライズヘブン
と差別化するっていうことなので、私たち
はデジタルとリアルを行き来する、顔を出
さない謎のアイドルグループってことにし
てみない?歌い手グループとかでよくある
イラストでキャラ化させることもせず、モ
チーフだけ決めて、MVは抽象的でSF
チックで不思議なテイストの動画とか、イ
ラスト使うにしてもメンバーと言うより曲
を主体にしたイラスト描いてもらって動画
にするとか、あくまでも私たちは音楽家と
して目立つことはなく、それでも曲自体に
耳を済ましてもらう、みたいな!」
ロイ「良い提案だな」
アイナ「なんかちょっとざっくりしてるけ
ど、まあそういうグループもあるわよね」
メル「ということでまずはグループ名を決め
ると同時にモチーフを決めたいと思いまー
す!さっきロイくんが話してくれた、影と
か、堕天とかを使ってみたいなーって思う
けどみんなはどう思う?」
アイナ「なんか厨二っぽーい」
ロイ「😔……」
アイナ「えっあっなんかごめん」
メル「差別化するなら……向こうは絶対的な
光って感じだから、こっちは逆に絶対的な
闇!影!堕天使!でいいと思うんだなあ」
エト「いいと思う」
アイナ「いいの????」
メル「あっ、これだったら衣装でゴスロリ着
れるじゃん!可愛いね!アイナちゃん絶対
似合うよ!」
アイナ「誘導しようとしないでよ!わ、分か
るけどさ……」
ロイ「アイナはどう思う?」
アイナ「……逆光?」
メル「リバース!あ、違う?」
アイナ「そっちでもいいけど」
ロイ「ぎゃっこう……波に逆らうという意味
での逆行と、背後から照らされて陰る逆
光……ぴったりじゃないか?」
エト「確かに」
メル「エトくんはどう思う?」
エト「これ以上の言葉は出てこない……か
も」
メル「じゃあ出揃った感じかな?」
ロイ「ここからユニット名を決めるのか」
メル「そう、どうしよっか?とりあえずキー
ワード書いとくね」
(闇、影、逆行、逆光、堕天使、デジ
タル、音楽と黒板に書き連ねる)
アイナ「それぞれ英訳?してみるとか?」
メル「いいね!」
(Dark、Shade、Rever
se、Backlit、FallnA
ngel、Digital、Musi
c)
エト「リバース……」
ロイ「フォール……か」
アイナ「リバースフォール?」
エト・ロイ「🤔?」
メル「え、良いじゃん!リバースフォール!
りばふぉる!かわいいかも!」
アイナ「なんで略すの?」
メル「親しみやすく略しやすい方がいいか
なって!スタヘブ、みたいにさ!」
アイナ「なるほど?」
ロイ「これは、リバースフォールで決まりと
いうことか?」
エト「なんかもう、馴染み深い感じ」
アイナ「そうかな……?」
ロイ「リバースフォール……反逆の堕天
使!」
メル「なんかロイくんが好きそうだから良い
んじゃないかな」
アイナ「えっと、そんなキャラだっけあん
たって」
エト「🤭」
メル「じゃあ表記はどうしようか」
アイナ「表記?」
メル「ロゴ作るとしたら、必要かなって!あ
たし的には、タグ使いたいんだよね〜」
エト「タグ?」
黒板に#を頭に置き、リバースフォー
ルと書いた
メル「このカタカナの部分を!どうにかした
いと思いませんか!?✍️」
エト「なるほど」
アイナ「あー確かに、でも何でタグなの?デ
ジタルだから?」
メル「タグってね、誰でも使える広告表示み
たいなものだと思ってて、誰でも見えると
ころでタグを使って自分の意思表示をする
でしょ?あとはタグ付けっていう意味では
例えば絵を載せる時、タグ付けるでしょ?
タグをつければ検索しやすくなる、それっ
てつまりは共通言語なの、世界的に使える
共通言語みたいなもの、だから、あたした
ちはこれをつけることで、世界的に!暗躍
出来るわけですよ🫵」
アイナ「……世界的に、ね」
ロイ「素晴らしい演説だ!👏であればこそ、
スペルは必須だろうな」
エト「大文字の方が、なんか目立って良さそ
う」
アイナ「それな👉あとなんか普通のスペル
じゃなくてさ、アニメとかみたいにちょっ
と記号使ったりとか」
ロイ「(おもむろに立ち上がって黒板に書き
始める)#(タグ)……REVERS
E……FALL……REVERSEの部分
を改変しよう。このままだと他の作品も
ヒットしてしまうだろうから、わざとSE
をSに省略する。小文字のSにすれば、
我々や所有などの意になるからそれを採用
してみてはどうだろう?そしてこの前のE
を、ギリシャ文字のΞに……」
メル「#REVΞRs FALL……かっこ
いいじゃん!」
アイナ「ロゴ作りたい!なんか良さそうなの
浮かんできたかも」
エト「良いね」
ロイ「決まりだ!この時から我々はユニッ
ト、#REVΞRs FALLだ!」
まだコメントはありません。最初のひとことをどうぞ。