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ノートマート網走番外地前店 一時閉店のお知らせ

コーン・フィールド   【iybi,hwc】

6,962 字

不条理スパイ・シュールコメディ

"網走からボリビア、そしてマトリョシカへ。ボケのバイオハザードが世界を駆け巡る。"

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ジジイ:
張り紙を貼っている

「長い間のご愛顧ありがとうございました 
 ノートマート網走番外地前店は閉店しました」

この張り紙を見るものは…
もちろんいない

翌朝…

ジジイ:
誰だ こんな紙貼ったのは
縁起でもねぇ

ビリビリビリ で ポイ

ババア:
あんただよ、
嫌だ嫌だボケジジイはさ

翌朝…

シャッターを開けようとしたジジイ、
雪の上に前のめりに突っ伏して、
絶命

出勤してきたババア、
絶命ジジイを発見

ババア:
嫌だよポッポ屋じゃあるまいし
おまいさーん葬儀屋に電話してちょーだい、
おまいさーん

ジジイ、雪の上に突っ伏しながら
葬儀屋にiPhone 18 Pro MaxでTEL

ジジイ:
もしもし、
カツ丼2つ

葬儀屋:
所長室に特上でいいっすよね!
守衛室に並?

ジジイ:
カツ抜き…
ツケ、で…

ガチャン…ツーツーツーツー………

つづく

翌朝…

ジジイ、雪の上に突っ伏しながら

ジジイ:
抜いたカツは……
誰が食うんじゃろーなぁ……
葬儀屋じゃろか……

ババア:
知らねーよ…
死ねや
バカたれが……

ジジイ:
死んどるよ………………

ツーツーツーツー…………

翌朝…

出勤してきたババア、
シャッターを開けようとして、
ちょっとした違和感を感じる

ババア:
ありゃりゃ、
ジジイの死体がのーなっとる
こりゃいかん……

エプロンのポッケから出した
Galaxy S26 Ultraで慌ててTEL

ババア:
あーもしもし
あーIMFさん?

あーよかった通じたか?通じたよな?
いやあーはじめで、づかうでな
もー通じんかと思ったよー

イヤ、これなジジイとおそろでよ
iPhone 18 …ナンタラにしようと思ったのよ
最初はな……
したっけジジイがよー

ん?ん?ん?
あー要件かぁ、要件なぁ…

なんだっけ…
あんた知っとる?

ガチャン、ツーツーツー、…………

ババア:
なんだよぉ、いきなり切りやがってよぉー
まったく、さいぎんのIMFのわげー職員さんはよー

なってねーよ、イーサン……んが
もっと教育せんとよー
イーサン……ん……イーサンさ……
イーサンさん
あーもう言いにくね

そうじゃそうじゃ、

指を折りながら

ババア:
ににんが4にさんが6
ジジイが死、遺産はワシ……

そうじゃそうじゃ、
イーサンでねぐでよ、遺産の話じゃった…

再びGalaxy S26 Ultraの
ダイヤルを押しはじめるババア

くしゃみするイーサン・ハント

つづく

翌朝…

ノートマート網走番外地前店
上空

ガー、ピーピーピーッ、ガーザザッ……

パイロット:
「アイエムエフ ワンワン、カレントリ オヴァー アバシリ ジャパン。
 セッティング アップ サーベイランス」
こちら ジャパンの網走シティ上空

ボケのバイオハザード事故発生現場確認!
ジジイに封印していたボケが、
拡散を始めてしまったようだ。

あっ!ババアが走っている!
まずい!

ガー、ピーピーピーッ、ガー……
ザザッ……

IMF釧路支部作戦本部:
「状況は最悪だ、こちらIMF釧路作戦本部。至急詳細を求む!」

ガー、ピーピーピーッ、ガー……
ザザッ……

パイロット:
ラジャー……至急帰還し報告する

IMFのヘリコ急旋回

航空自衛隊 千歳基地内IMF専用ハンガーに向かう

つづく

翌朝…

南米・ボリビア
薄暗い一室
ゆっくりと回転するシーリングファン

遠くの窓から
南米の強い日差しが差し込んでいる

中古の「ぶら下がり健康器」に
Judo white beltで足を縛りつけ、
逆さまになり、
腹筋を行う、
イーサン・ハント

イーサン:
ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ

荒い息
床に滴る大粒の汗が
黒いシミとなる……

突然イーサン愛用
iPhone 11 64GBモデル

バイブ機能が起動

iPhone 11 64GBモデルに
手を伸ばすイーサン

あと少しで手が届かない…
ほんのあと少し………
諦めないイーサン

必死で手を伸ばし、
指を伸ばす……

もう少し…もう少しだ…
指先が……触れ………

イーサン愛用
iPhone 11 64GBモデルの

バイブが途切れる

伸ばした手を下ろし、
逆さまのまま首を振るイーサン

イーサン:
やれやれ…

引き続き腹筋を始めようとするイーサン

再びバイブ起動

今度は素直に
足の紐を解こうとするイーサン

なかなか解けない
少し慌てているようだ

かなり慌てている

だいぶ慌てている

しかし…
慌てれば慌てるほど……
じゅ、Judo white beltが…

がんばれイーサン!

つづく

翌朝…

IMF釧路支部作戦本部
ICレコーダーアップ
ICレコーダーから録音音声が流れる

パイロット:
こちら ジャパンの網走シティ上空
ボケのバイオハザード事故発生現場確認!

ジジイに封印していたボケが、
拡散を始めてしまったようだ。

あっ!ババアが走っている!
まずい!

ガー、ピーピーピーッ、ガー……
ザザッ……

ICレコーダーを操作するコ・エージェントに
顎をしゃくって指示する
ユージーン・キトリッジ

ICレコーダーを再生するコ・エージェント

パイロット:
ジジイに封印していたボケが、
拡散を始めてしまったようだ。

あっ!ババアが走っている!
まずい!

もう一度再生されるICレコーダー

パイロット:
あっ!ババアが走っている!
まずい!

コ・エージェントを手で制して
再生を止めさせる
ユージーン・キトリッジ

スチールデスクの前に腰掛けて
再生音声を聞いていたパイロットの
その前に乱暴に腰掛ける
ユージーン・キトリッジ

ユージーン・キトリッジ:
ババアが走ると……
何がまずい?

おしだまるパイロット

ユージーン・キトリッジ:
ババアが走ると……
何がまずいんだ?

押し黙っているパイロット

ユージーン・キトリッジ:
ババアが走ると……

声を荒げる、怒声だ

一体!何がまずいんだ!?

室内の全員がビクッとする

押し黙っているパイロット

ユージーン・キトリッジ:
教えてやる

ババアは走ると……

転びやすい……

そうだな?

押し黙っているパイロット

ユージーン・キトリッジ:
ババアは走ると……

と・て・も・転びやすい……

怒鳴り声

そういうことだな!?

室内の全員がビクッとする

パイロット:
そ、そうです

ユージーン・キトリッジ
コ・エージェントに振り返る

ユージーン・キトリッジ:
イーサンとはまだ連絡は取れんのか!?

その時、ドアのノブがゆっくりと回る

ガチャッ…

ドアがゆっくりと開く

ユージーン・キトリッジ:
遅いぞイーサン…

ドアに振り向いたユージーン・キトリッジ
唖然とした表情

開いた口からコーンパイプが床におち
乾いた音を立てる

カラカラカラッ、カーン〜〜〜〜

音はエコーで余韻を残す
その余韻が消えぬまま…

部屋に踏み入るアーミーブーツ アップ

思わずつぶやく
ユージーン・キトリッジ:
カ、カ、カツ丼2人前………

謎の男口元アップ:
カツ抜きで………

ユージーン・キトリッジ:
TU・KE・DE………

つづく

翌朝…

ドアのノブがゆっくりと回る

ガチャッ…

ドアがゆっくりと開く

九八式軍衣(昭和13年制式)に身を包み
九九式小銃を肩に担いだ男が
ゆっくりと部屋に入ってくる

ベンジー・ダン:
フー・イズ・ディス・ナッジョブ?

ぶら下がり健康器に足をくくりつけ
逆さまにぶら下がったままの
イーサン・ハント
確かに…まともじゃねぇな

このジジイ…

男の九九式小銃を取り上げる

ベンジー・ダン

大人しく従う男

ベンジー・ダン:
両手を首の後ろで組みな

他に武器を所持していないか
身体検査をするベンジー・ダン

身体検査をしながら
ベンジー・ダン:
お前一体何者だ?

どうして我々が南米の、
ましてボリビアの

そして、この部屋にいることを知ってる?

男:
俺か?俺が誰か?
お前本当に知りたいのか?

依然逆さまのイーサン・ハント:
そこまで俺たちの行動を
熟知し、そしてここまで
追いかけている男

お前……
旧日本帝国陸軍の……

コスプレイヤーだな
その一式…そうだな…

中田商店だろ

ニヤリと口元を歪める男:
そこまでわかってるんじゃぁ
仕方がない

しかし、ただのコスプレイヤー
だと思うなよ

俺が……
今お前らIMFが躍起になって探している…

片手を上げ、
名乗りを上げようとする男を制して

イーサン・ハント:
お前……
ジジイだな

ジジイ:
流石はイーサンだな、
そうだ俺だよ、俺がジジイだ
それにしても
日本からボリビアまで
こんなに遠いとはな(笑)

ベンジー:
確かに、絶対遠いだろ日本・ボリビアは

ジジイ:
これがチャッピーに教えてもらったルートだよ
見てみるかい?

逆さまのイーサンの前に
ジジイとベンジーが歩み寄り
じじいが差し出したメモを3人で覗き込む

網走からボリビアへの最速ルート構成
網走駅前から「網走バス(女満別空港線)」(約30〜35分)

女満別空港➔ 羽田空港(約1時間50分〜2時間)

羽田 ➔ マイアミ国際空港(約11〜13時間)

マイアミ国際空港➔ボリビア・ラパス空港 (約6〜8時間)

※アメリカ経由は本数が多く最速の選択肢になりやすいですが、
米国入国資格(ESTA)が必須となり、
乗り継ぎ時にも一度荷物を引き取って入国審査を受ける必要があります。

イーサン:
イヤー遠いね、
こうして改めて見てみるとさ

ベンジー:
結構かかったんじゃない?

ジジイ:
えっ?お金?時間?

ベンジー:
あっあー、時間のつもりだったけど…
言われてみると両方気になるね
後学のために、ここは一つ両方いい?

ジジイ:
時間はさ、大体ね…45時間…
くらいはかかったね
なんだかんだで

イーサン:
それは!ちょっとしんどいねぇ
で、ちなみに交通費は?

ジジイ:
これさ、意外と安くてさ…

いくらぐらいだと思う?

逆さまのままのイーサン:
マイルなしで?

ジジイ:
もちろんマイルなしで

ベンジー:
うーん、むつかしぃー

イーサン:
確かに、ムズイな
ズバリ片道30万!

ジジイ:
と、思うでしょ?
チャッピーおすすめチケットだとさ

イーサン:
うんうん

ジジイ:
なんと片道14万円!

ベンジー:
マジかー!やっす、チャッピーやっす!

ジジイ:
チャッピーがいなければ、
到底ここまで辿り着けなかったよ

俺にとってのチャッピーは

イーサンに視線をやって
なぜだかウインク

ジジイ:
お前にとっての
ルーサー・スティッケルってとこだな

イーサン:
よせよ(笑)

ベンジー:
まぁ、なんにせよ
遠方より友来るだな
ちょっとは、もてなさねばな

イーサン・ハント:
ベンジー、その前に

イーサンを見るベンジー・ダン

イーサン・ハント:
やることがあるだろ

ベンジー・ダン:
下ろせってか?
もはや好きでやってんのかと思ったよ(笑)

ちょっと待ってろよ

引き出しからアーミーナイフを取り出し
柔道の白帯を切ってやるベンジー

3人でスチールテーブルの周りに集まって
手にはシャンペングラス

イーサン:
では、我々の出会いに

ジジイ・ベンジー:
我々の出会いに

3人:
かんぱーい!

ダダダダダダッ!

ドアが蹴破られマシンガンが掃射される

粉々になるシャンペングラス
机を倒し陰に隠れる3人

ダダダダダダッ!

銃弾に耐える3人

ダダダダダダッ!

ピタッと銃声が止む

マシンガンを構えた集団が

蹴破った扉から室内に入ってくる

倒した机の陰で顔を見合わせる3人

イーサン:
なんなんだ、こいつら
ジジイ、まさかお前の仲間じゃ
なかろうな?

誰かが激しく走る足音が遠くから
どんどん近づいてくる

ジジイ:
あっ!ババアが走っている!
まずい!

まずいぞ!ババアだ!
ババアが走ってくる!

イーサン:
ジジイとババアがボリビアでご対面か…
で、ジジイ、どんなババアなんだ?

今も猛スピードで
こっちに走ってくるババアは?

ジジイ:
いいか、絶対にババアの目を見るなよ
石にされちまう

ベンジー:
ババアはメ、メドゥサなのか!?
まじか!嘘だろ!

ジジイ:
嘘だ

つづく

翌朝…

ノートマート網走番外地前店
上空

ユージーン・キトリッジ:
あれが問題の
ノートマート網走番外地前店だな?

ジジイ:
そうじゃよ、ワシとババアの愛の巣じゃ
HAHAHAHAHA!

ユージーン・キトリッジ:
つまらない冗談はもうたくさんだ
これ以上無駄口を叩くと
殺すぞまじで……

ジジイ:
もう死んどるよ………………

ポッケからiPhone 18 Pro Max
取り出してスピーカーボタンをポチッ

ツーツーツーツー…………

ユージーン・キトリッジ:
また死んだふりか…
もういい
おい着陸してくれ
イーサンがもう到着しているはずだ

着陸するヘリコを見上げる
イーサンとジジイ

ノートマート脇に着陸する

ヘリから降りる
ユージーン・キトリッジとジジイ

ユージーン・キトリッジ:
ようやく主役のお出ましか、
任務をなんだと思ってる
いい気なもんだな

イーサン:
なんせボリビアからだからな
すぐって訳にはいかんよ
どんだけ遠いか、
チャッピーが作ったメモがあるぜ
なんなら読むか?

おいジジイ、すまないが渡してやってくれ

ユージーン・キトリッジ:
おいおい、ちょっと待て
なんでジジイが二人いる?

ボリビアから来たジジイ:
ばれちゃあ仕方がないな

マスクを剥がすジジイ

ユージーン・キトリッジ:
イーサン
お前だったのか

待てよ、ということは…
お前の隣にいるこいつは誰なんだ?

爺さんの仮面を剥いだイーサンの
隣にいるイーサン:
ばれちゃあ仕方がないな

マスクを剥がすイーサン

ユージーン・キトリッジ:
ジジイ
お前だったのか
ということは…

単にジジイとイーサンが入れ替わっただけ……?
なんのために……

隣のジジイを指差す
ユージーン・キトリッジ:
となると…お前も怪しいな

ヘリコで来たジジイ:
ばれちゃあ仕方がないな

マスクを剥がすジジイ

ユージーン・キトリッジ:
イーサン
お前だったのか
ん?今度はイーサンが二人になったぞ

どっちかというと…

ボリビアから来たジジイが
マスクを剥いだイーサンを指差し

ユージーン・キトリッジ:
お前が怪しいな

ボリビアから来たジジイが
マスクを脱いだイーサン:
いい勘してるな、流石だ

ボリビアから来たジジイが
マスクを剥いだイーサンが
マスクを剥ぐ

ユージーン・キトリッジ:
なるほど…
今度は俺と来たか
そうなると俺も正体を明かさない訳には
いかんだろうな

マスクを剥ぐユージーン・キトリッジ

ヘリコで来たジジイが
マスクを剥がしたイーサン:
なるほどな
お前がジジイだったのか

ユージーン・キトリッジがマスクを剥いだ
ジジイ:
となると今は俺を入れて…
ジジイが二人?三人?

ボリビアから来たジジイが
マスクを剥いだイーサンが
マスクを剥いだ
ユージーン・キトリッジ:
マトリョシカ大会の始まりだな…

ボリビアから来たジジイが
マスクを剥いだイーサンが
マスクを剥いだ
ユージーン・キトリッジが
マスクを剥ぐ

小さなボル塾3人がパラパラと出てくる

3人で周囲を走り回りながら連呼

「ババアが」「走ると」「やばい!」「ババアが」「走ると」「やばい!」
「ババアが」「走ると」「やばい!」「ババアが」「走ると」「やばい!」
「ババアが」「走ると」「やばい!」「ババアが」「走ると」「やばい!」
「ババアが」「走ると」「やばい!」「ババアが」「走ると」「やばい!」

🎵スパイ大作戦のテーマ

オープニング映像にタイトル

「ゴースト・マトリョシカ・プロトコル」
     In Boru Juku

「母さん、走っていたあのババア、どうしたでしょうね
 ええ、夏、網走から女満別行くみちで、
 渓谷に落としたあの走るババアですよ」

続かない

── 了 ──

読んでくれてありがとう。良かったら作者にスキを送ろう。

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コメント

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