朝がぶち撒けられました。
太陽が目を犯しました。
ただそこに絶望がありました。
夜が明けました。
それは私の脳を錆びた鋸でぎぃこぎぃことされるように、されど音もなく来ました。
ご来光という言葉がある様に私たちは夜明けを拒むことはできませんでした。
私は望んでもいないのにそれは来ました。
親に怒られました。
バカだクズだと罵られました。
学校では話す人はいませんでした。
ただ靴から画鋲が覗き込んでいるだけでした。
耐え難い苦痛でした。
文字でしか言えませんでした。
ウィットのある表現を使う様な心は持ち合わせていませんでした。
母の胎内に置き忘れていました。
産まなければよかったと言われていました。
だから私は産めなんて言っていないと言いました。
母の顔は忘れられませんでした。
没個性な人生でした。
その人生はまだ続いていました。
読み心地もへったくれもない稚拙な人生でした。
その人生はまだ続いていました。
勝手に終わったことにしようとしている私が悪いんでした。
その人生はまだ続いていました。
夜だけは私を受け入れてくれました。
暗闇は私を一人にしてくれました。
布団の中の二酸化炭素だけは肺を撫でてくれました。
天井の黒いシミだけが私を見守ってくれました。
ティッシュの溢れるゴミ箱が私の愚かさを受け入れてくれました。
私の部屋だけが私らしく生きていられました。
ただそれが、それだけでも夜は私にとって救いでした。
たとえ数時間だけの存在でも、私にとっては心を支えるものでした。
夜は朝に殺されました。
月光は日光に刺されました。
一面のゴミカスブルーに空が埋められました。
もう何も守ってくれませんでした。
遮光カーテンすら打ちのめされました。
ただ、それは私の苦しむ時間が始まる宣告でした。
そして、私はそっとこの清々しい朝に宣戦布告して、最後の旅行、5秒間の空の旅へ出かけました。
朝ぼらけ
絶望と解放のモノローグ
"朝の光が、私を殺す。"
なぜみんなが好きなものを好きでないといけないのか、私はその理由がずっとわかりませんでした。
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