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精神診断書No.17

えーう

927 字

現代文学、心理サスペンス

"精神の檻に囚われた魂の叫び、そして社会の冷徹な眼差し。"

人は誰しも醜い感情を持つもの 私はその一つを題した作品を描きました。アナタの心に潜むものです。

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アァ....ワタシの罪を知ってください...

アナタはワタシの罪を知ってますか?
ぁあ...そうですかそうですよね、そうですよね、
こんな見知らぬ人に罪とか分かりませんよね。

ならワタシの罪を教えましょう。

ワタシは生物としての罪を重ねたのです。
植物ならば、雄蕊には雌蕊が合わさって、
子を成せる。
それが雄蕊と雄蕊となってしまったのです。
雄蕊と雄蕊は重ねたとしても、子は成せない。
ワタシの家では勘当、差別は勿論の事、
これがワタシの一つ目の罪
無論、ワタシは嫌々成そうとしたのです。
しかしワタシには雄蕊の資格すら無かったのです。
昔の偉い人はこう言ったのです。
「成せば成る、成さねばならぬ何事も」と
そんな事を何度も何度も何度も聞かされました。
こんなに酷く、醜い、
そんなもんです。世の中。
そう思いませんか?
何故無視をするのですか?
アナタは酷い!
ならば殺してしまいましょう。
ナオキさんアナタを襲ってしまいましょう。
あの夜みたいにワタシが首に手をあてて!

精神患者No.17

病名

精神分裂病及び神経症の合併なり

療養内容

独房型の窓の無い部屋に、鏡・寝具・便所の
設置で安静にする。

追記

患者は度々鏡に向かっては、私の罪に就いて話す
その終わりには、鏡を手によって壊す。
改善をさせたい。
非常に煩い、そして金が掛かる。
            
             主治医 奥田智宏

11月15日

院長より

二つ目の罪に就いての考察
二つ目の罪とは
嫌々女性と身体を重ねては子が成せない事を指す
と思う。
そして
ナオキに就いて、関する事無し
しかしながら調べには二、三回出てくる。
特に患者の隣家の飯田尚輝が。

まぁ良い、あの患者は
非常に女々しい、最悪の患者だ、ヒロポン等の
投与を指示しておこう

再度追記、

11月17日

独房で
畠中宏が首に鏡の破片で刺して出血死。
壁には"ワタシは生物でない"と血文字で
壁に書かれていた。
血文字は自ら、壁を引っ掻いて爪が剥がれた所の血と見受けられる。

手間が増えた、金が嵩んだ、
しかし遺族は喜んだ。
虫が潰れて消えたと。

── 了 ──

読んでくれてありがとう。良かったら作者にスキを送ろう。

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