ベレー帽の探偵
Case 01「〇殺」
"「真実」とは何か。「正義」とは誰のものか。ベレー帽の探偵が、その問いの奥底を覗き込む。"
真実とはこうも無価値とは思わなかった。 ……ああ、こんにちはどうも。何があったかって? 実は統合失調症の患者にお前は統合失調症だといいましてね? するとこれが酷く暴れるもので……。ええ、その通りだね? 私の行動は医療プロトコルにも反する愚かな行動だ。正解改善とは程遠い。 失礼失礼。つい王様の耳はロバの耳と叫びたくなってね。まあ少し前提から考えてみよう。 まずもって私たちは完璧な真実とやらにたどり着くことはない。 言葉は取りこぼすし、認識には限界がある。 けれども決して私は近づくことをやめない。時にイカロスのように、時にパンドラのように。 自身に不利益があろうとも、どうしたって好奇心は抑えられない。 ……さて、得て知って、それで満足したいところだが私は探偵という職業についている。 残念ながら私だけが知っていてもどうしようもないのでどうにかコレを商品として機能させなければならないのだ。 であれば、私がかぶる帽子はシャーロックホームズのような鹿討帽だろうか? ……いいや、ソレを物語のように加工する私にとってはベレー帽こそふさわしいだろう。
Case 01「〇殺」
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