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崩壊

神影零

2,813 字

メタフィクション、実験小説、心理スリラー

"読むほどに、思考が、崩壊する。一冊の本が、あなたを侵食する。"

休日には決まって図書館に行き、誰とも目を合わさずひたすら本を読み込む少年。しかし、その少年は一つの本の虜となってしまう。その本の名前は「崩壊」であり、あらすじを読んだ少年は、この本に書かれている人物と自分を重ねてしまい、本を開いてしまうのである。一冊の本を通して、少年の内面が変わってゆく。

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「崩壊」
休日には決まって図書館に行き、誰とも目を合わさずひたすら本を読み込む少年。しかし、その少年は一つの本の虜となってしまう。その本の名前は「崩壊」であり、あらすじを読んだ少年は、この本に書かれている人物と自分を重ねてしまい、本を開いてしまうのである。一冊の本を通して、少年の内面が変わってゆく。

……なんだこの本。
あらすじを見る限り、どうやらこれは、再帰するシステムになっているらしい。簡単にいえば、「この本を読むあなたもすでにこの本の虜になっているのだ」とでも言いたい、まあ安っぽい小説を取り繕うとするだけの、安っぽい技術。
安っぽい小説をただ読むだけならまだしも、本当に面白みのない安すぎる小説の可能性すらある。
こんな本を読んだってただただ冷笑したいと言う気持ちが腹の中から手を伸ばしてくるだけだ。
読む価値もない、さっさと棚に戻すべきだ。

だとしても、あまりにもこのあらすじが、自分とそっくりすぎる。
友達と言うものは最初からおらず、一人で自転車を漕ぎ、図書館にこもり、ただ小説を狂ったように読んで、ああ満足したとか言って、閉館とともに帰る。
小説の味だけで均一化された生活だった。
もしここに揺らぎを与えられるとしたら、まさに「自分が読むことで完成される」この小説がきっかけになるのかもしれない。
よっこらしょと椅子に座り、ぱらぱらページを捲る。

ああ、やっぱり読まなければよかった。
作者の独りよがりな再帰への構造がひどく目に入ってくる。こんなもの、安っぽいと言うどころか安さそのもののようだ。評価にも値しない。
論理が飛躍しているところもある。大体なんだ、このあまりにも「デウス・エクス・マキナ」のような記述は。結局読ませるために無理やり心情を持っていっているだけではないか。
その程度の小説をよくこんな本にできたな。自分だったらもっと上手く書けている。最初に書いたもん勝ちという言葉は聞きたくない。
大体、なんだこの文章。読むたびに、読点が増えて行き、脳内の思考が、汚染される?そんなことは、そもそも、起こりうるのか?読み進める、たびに、読者の頭を、汚染する、と言うのか?
ありえない、荒唐無稽で、読者を見下し、馬鹿にし、冷笑している。
そんなに、簡単に、人の、思考の、内部を、汚染、することが、できる、ので、あれば、今頃、国を、あげて、この、本の、真似を、している、だろう。そんな、馬鹿げた、小説、より、奇妙な、こと、は、実際、現在、には、起きて、いない。それが、この、小説、が、いかに、間違って、いる、のか、の、証明、だ。
やはり、なんだかんだ、と、言っ、て、も、結局、期待外れ、程度、の、読み応え、しか、なく、こんな、本、を、選んで、しま、った、自分、に、対す、る、苛立ち、すら、も、覚えて、いた。思考力、が、溶けて、いる、から、と、いって、読点、の、無駄打ち、を、する、なんて、本当、に、無駄、で、しか、ない、の、では、と、思う。ただ、ただ、可読性、を、下げる、だけ、で、読み心地、も、悪く、途中、で、飽きら、れ、そう、な、もの、だ。やっぱり、自分、が、先、に、この、発想、で、書け、ば、もっと、上手く、でき、た、の、に、と、唇、を、ぐっ、と、噛ん、だ。
しかも、どうやら、ここ、まで、が、第一章、の、よう、で、第二章、では、思考、が、固定、され、永遠、に、ぐるぐる、と、再起動、し、続け、る、様子、を、写し、出す、らしい。ここ、まで、読む、の、も、しんど、か、った、と、言う、の、に、まだ、同じ、こと、を、繰り、返す、の、か。もう、勘弁、し、て、くれ、と、思い、つつ、も、こう、言う、小説、へ、の、耐性、が、なか、った、せい、か、私、が、ページ、を、捲る、速度、は、弛ま、なか、っ、た。
それは、第三章、に、控え、て、いる、と、いう、「最終的、な、思考、の、停止」と、いう、もの、の、内容、が、どうしても、気、に、なっ、て、いた、から、と、言う、の、も、あっ、た、に、違い、ない。
そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、そして、
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……。

── 了 ──

読んでくれてありがとう。良かったら作者にスキを送ろう。

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